どこもかしこもWEB2.0だが、日本のケータイマーケティングシーンでは、残念ながら1.0未満という状況。一方、ケータイにおける今後のパラダイム変化を踏まえ、流通する情報や広告は、量・質ともに劇的に拡大するポテンシャルを持っていることは疑う余地がない。
情報は、より細分化されロングテール化して流通する。その新鮮な情報を然るべきターゲットにダイレクトに伝えられた時、企業はケータイ特有の”実売につながる価値”を享受でき、量的・質的制約の多いケータイだからこそ、余計なノイズを排除したリコメンド型プッシュとしての価値が認められる。
PVがメディアの価値を決めてきた従来のやり方は変貌し、広告、販促費の構造的シフトは確実に起こる。リアル、リテールマーケットとの親和性の高いケータイ、実売につながる武器だからこそ、従来のCRM概念を大きく揺るがすかも知れない。
原点に立ち返り、”ケータイ”の特性(実売へ直結する武器)を正確に捕らえた上でメディア、ツールとしての進化を見据え、日本発の進化版モバイルWEB2.0が、概念ではなく実際のマーケットから形成されていって欲しい。その為に、より多くのプレイヤーがPCの横展開ではない意識で積極的に取り組み投資する必要があるのと同時に、MNPや新規参入等によって従来のキャリア主導型のサービスプロバイドから脱却し、真の意味での自由競争主義の素地が一日も早く確立することが、このマーケットを急成長させる決め手になると確信する。(続く)